子供の学力向上【3】アファメーション効果

よくドラマなどで「目指せ!東大」という張り紙を勉強部屋に掲げている場面を見かけますが、あれは効果があることが知られています。それを「アファメーション効果」と言います。人は目標を持つことで、より以上の成果をあげることができるのです。高校球児が辛く厳しい練習に耐えられるのも甲子園という目標があるからです。目標を持った練習は無目標の練習をはるかに凌ぐ効果があります。勉強でも同じです。例えそれが通知表でも学年順位でも、目標を持って勉強することが学習効果を高めます。

例えば、「公園」という目標地があって初めて、人は動き始めます。目標のない人は家の中でじっとしていることでしょう。そして動き始めた人は、そこで「公園へ行く道は何通りもある」ことに気付きます。また、その手段も徒歩、自転車、車など様々であることを知ります。そうした1つ1つが「学ぶ」ということに他ならないのです。

私たちは学問・勉強を通して子供たちの成長を促したいと考えています。そのために成績という数値を目標として利用しているのです。成績は子供たちを評価し、差別化するために存在するのではありません。あくまでも子供たちの成長のためにあるのです。保護者の皆さんにも、そうした視点で子供の成績を見つめてほしいと思います。

以上のような前提でお話しするのですが、どんな場合でも子供たちには目標を持たせるべきです。志望校はもちろん、中間・期末テストごとの得点・順位。そして、毎日の単語暗記、計算練習にさえも目標を導入するのです。

「今日は単語を10分で十個暗記しよう」「計算問題十問を5分で解こう」―そうした目標作りを習慣化することで、学習効率は飛躍的に高くなります。